よんな〜旅ブログ

旅と石垣島の記録。

インクルーシブと北陸の食を樂しむ、加賀屋別邸 松乃碧で大人旅を

加賀屋はどんな人でも1度は聞いたことある名前。その別邸として松乃碧という旅館があります。小さい子供は泊まれない大人だけの空間を楽しめると聞いていて、和倉温泉で贅沢な静かな体験がしたかったので、泊まってきました!

 

11月28日 1日め

ロビーは美術館!

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加賀屋の大きな建物を左に曲がって行くと、別邸の松乃碧が見えてきました。車がつくとすぐにスタッフさんが笑顔で迎えにきてくださって、荷物を持ってくださいました。加賀屋の本館近くにあるのですが、その本館とは違う雰囲気を感じます。お子さんが宿泊できない宿なので、大人な空間が広がってるのだろうと期待しつつ、加賀屋のおもてなしと建物の重厚さに感動しながらいよいよ館内へ!


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ロビーに入ると、輪島塗や九谷焼加賀友禅などの伝統芸術品の数々が出迎えてくれます。館内には輪島市出身の漆工芸家である角偉三郎氏の作品が多く展示されていて、実はここは宿泊しなくても美術館として見学が可能なんです。実際に海外からのお客さんは、美術館として見学することを楽しみにいらっしゃるようです。普段美術館には行かないけど、宿にあるとついつい見てしまう。


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宿泊の1番の楽しみは「インクルーシブ」。松乃碧では、ロビーラウンジ・夕食色・バー・湯あがりラウンジ・お茶室での飲食と、加賀屋グループ旅館での温泉湯めぐりが込みの値段になっています。なので、追加料金を気にせずお酒やジュースなど飲めます!このロビーラウンジではセルフサービスでお酒やお茶などが用意してあるので、私はお酒を飲みながら外の景色を眺めてのんびりとしていました。


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ロビーラウンジの外はこんな景色が広がっています。国宝である長谷川等伯の「松林図屏風」をモチーフとした庭園で、松と海と空のコラボレーションは思わず写真を撮りたくなります。後ろに見える七尾湾はとても穏やかで、波音と波風が心地よいんです。私は松乃碧にきて七尾湾のことが好きになり、移住するエリアを沖縄か七尾湾の近くにするか迷ったくらいです。

 

お茶室と七尾湾のコラボレーション

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チェックインが遅くない時間だと18時までであれば、お茶室でお茶の体験をすることができます。フロントで予約が必須ですが、無料で体験できるので行かないわけには行きません。お茶室は庭園の中にあるんですが、入り口に行くまでの道も思わず写真撮りたくなります。どこにいても見える七尾湾。やはり七尾湾はいつ見てもいい。この景色をいつまでも見ていられます。

 

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お茶室に通していただきました。このお茶室は「得寮庵」といい、江戸時代末期に建てられたお茶室です。このお茶室で実際に加賀藩前田家最後の藩主の娘がお茶を嗜んだそうで、現存する建物の一部をこの松乃碧に移築したようです。こんな歴史的なお茶室に無料で入ることができて、さらにお茶体験までできるなんて。そして障子を開けると目の前に飛び込んでくるのは七尾湾の青。なんと良いところに移したのか。

 

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150年の歴史があるお茶室でお茶を本格的にたてていただいき、美味しくいただきました。そのあとはずっと写真タイム。何よりもお茶室と海というなかなか考えられない組み合わせに感動しっぱなしです。天気がよかったのでなおよしです。


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まだまだ続く写真タイム。この砂利と海の間の水辺がインフィニティーのようになっていて、青空が出ている日は海と一体になって見えます。もちろん曇りでも綺麗ですが、晴れてるからこそ青が美しく見えます。

 

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お茶室の天井は格天井。歴史を感じさせるつくりで、加賀藩前田家の家紋である剣梅鉢紋と、鳳凰の描かれています。学生時代に歴史を専攻していたので、小さなお茶室の中にも様々な歴史があるなんてと、とても興奮しておりました。なかなか気軽にお茶室に行くこともできないので、こんな素敵な場所でお茶をいただけるなんて、贅沢な体験でした。 

 

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この写真を撮れたら幸運かもしれません。晴れていて、誰もいなくて、障子があいていなければ撮れません。この窓の形が火のようなので火燈窓といい、その形が可愛いので思わず写真に納めたくなります。私も3回行きましたが、この写真を撮れたのは1回だけでした。。。タイミングが難しい。

 

お部屋は広々と、充実した設備

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庭園とお茶室で楽しんでしまって、お部屋に戻るときには暗くなってしまいました。今日のお部屋は12畳の和室。ツインのベッドが窓際にあり、朝になると目の前は・・・。また後ほどのお楽しみにして、お部屋にはマッサージチェアがついてます。私はTVでバラエティを見ながらこのマッサージチェアでうとうとしてました。家だとできない体験なので、よかったです。

 

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冷蔵庫にはたくさんの飲み物が。お水やお茶だけじゃなく、ジュース、甘酒、日本酒、ビールまで。これ全てインクルーシブなので、全部飲んでも追加料金なし!これは本当に嬉しいです。いつも上に伝票があって飲んだら記入してフロントに持ってく。ほんの少しの作業ですけど、めんどくさくて結局飲まない。冷蔵庫の上にはおつまみのお菓子などもあって、充実してました。

 

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洗面所に行ってみると、アメニティの数々が。ブランドコスメや、数種類の化粧品などアメニティまでこだわっていることがよくわかります。女性にはシャワーキャップやヘアターバン、パックが。男性にはヘア用品やカミソリが用意されます。パックが置いてあると嬉しくて使っちゃうタイプなので、パックありがたいですね。お部屋に内湯が付いていたので、ご飯の前に軽く体を洗いました。


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洗面所の蛇口のとってがなんとも可愛い模様に。宿名が松乃碧なので、やっぱり松。「松」は縁起が良い木で、庭園のモチーフにしたり玄関には天皇が植えられた松があります。和歌の「待つ」の掛詞が「松」だそうで、そこからおもてなしの意味も込められているそうです。「碧」は若々しさを表す色で、宿泊された方に明日への活力を感じてもらいたい、そして世界農業遺産に認定された能登の自然の豊かさを表現しているそうです。深い。。。

 

北陸の美味しいが詰まった夕食
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やっとご飯の時間に。時間ぴったりに会場につきました。半個室で完全に仕切られていないものの、2人だけの時間を過ごせます。最初に出てきたのはなんと蟹!この蟹は加能蟹と言う、金沢漁港で水揚げされるタグ付きの蟹です。どうしても北陸でブランド蟹が食べたい、という願望を叶えてくれます。しかも食事の一番はじめに!


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蟹の次には前菜が出てきました。2人で1膳です。よーく見てみると、なんか見覚えのある形が。冬の時期の兼六園を思い出させてくれる装飾です。実はまだ冬の兼六園を見てないので、小さな遊び心がまた金沢に来たい意欲をかきたてます。

 

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お酒は日本酒を頼みました。これは私が頼んだのでないのですが、、、このお酒もインクルーシブなので、無料です!石川県は日本酒の銘酒が多く、どれがよいのか迷ってしまいます。そんな時はこの飲み比べセットがおすすめですね。私は金沢の宿の方にオススメしてもらった濃口研究所の日本酒が美味しくて好きですがなかなか置いてないので、宗玄や白菊、菊姫などは結構置いてる宿があるようです。


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そして次はお刺身!これは感動した料理の第2位です。中に入ってるのはイカとえび、貝。そして鰤!この鰤がとてつもなく美味しい。写真では分かりにくいけど関東でよくみる鰤の刺身より大きくて分厚い。そして口の中に入れた瞬間、脂の乗った鰤がすぐトロけました。あっという間になくなっちゃいます。3枚を大事に大事に最後まで残して、最後の1枚も味わって食べました。鰤は普段食べないけど、この鰤には感動しました。


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そして、お待ちかねの、ノドグロがやってきました!宿の方からの情報でノドグロは生よりも焼いた方が美味しいとのことだったので、焼きノドグロです。これがこの夜1番感動したお料理。ノドグロって美味しくないとこで食べると脂っこいけど、焼いたことで余計な脂が落ちて、口の中で広がるだけの脂が残るんです。これがまた、金沢で食べたノドグロとは格段に違って、美味しいしか言えない。温かいうちにじっくりと楽しみながら、北陸の美味、ノドグロを堪能しました。


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夕食も終わり、お風呂の時間です。お湯は開湯1200年もたつ、和倉温泉。内風呂は広々としていて、露天風呂はもう七尾湾に入ってるかのように一体化して見えます。七尾湾からふく心地よい潮風にあたりながら、温泉を楽しみました。お風呂上がりはこの写真の場所で休むことができ、カップアイスや牛乳などが用意されてます。私は大のアイス好きのため、アイスを2つもいただきました。これもインクルーシブの良いとこだなぁと改めて実感です。この後バーに行ってカクテル2杯いただきました!最高の気分のままおやすみなさい。

 

11月29日 2日め

最高の目覚め

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朝になりました。カーテンを開けたまま寝てしまったのですが、陽の光で良い目覚めです。起きてみるとこの景色。もうほんとに七尾湾、最高。全ての部屋がオーシャンビューなので、全ての部屋でこの贅沢な景色を楽しめます。

 

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別の部屋の写真になっちゃいますが冷蔵庫のドリンクの他にも、加賀棒茶・煎茶・紅茶・コーヒーなどたくさんのドリンクを飲むことができます。私は加賀棒茶が好きなので、お湯を沸かして外で潮風にあたりながら次はどこに行こうかと考えにふけていました。

 

朝食の時間
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朝食会場は夕飯と同じところです。夜は何も見えなかった窓の外には、七尾湾がキラキラと輝いてるのが見えます。この席はそんな七尾湾を見ながらご飯が食べれます。お庭の松も見えて素敵。

 

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朝ごはんです。すっかり食べるのに夢中で動画しか撮ってなかったことを後悔しつつも、この明太子が美味しい!魚介類を発酵させたいしるにつけた明太子で、お土産やさんにも売ってます。写真は石川県産のご飯のお供たちです。朝ごはんをしっかり食べれば、その日1日すごす力が変わってきます。普段もちゃんとご飯たべないとですね!

 

お庭とお土産と
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ご飯の後は、またお庭へ。今日もいい天気です。お茶室に写真を撮りにいったり、ドア出たところで何分も佇んだり、椅子に座りながらぼーっと眺めていたり。もうのんびり。私のオススメの撮影スポットはお庭にでる1番左のドアの前。斜めに撮るとこんな感じの写真が撮れます。


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ロビーには本棚があり、ここには北陸に関連されるものから、建築、伝統工芸品、歴史の関連書物が置いてあります。この反対側には庭園の塗り絵ができるように、クレパスと下絵が用意されています。お子様は12歳以下が宿泊できないので、大人のための塗り絵ですね。


f:id:kokyun-711:20190206092814j:image最後の最後まで飲み物を飲みながら、ソファで外を眺めていました。陽が登って、影がゆっくりと動いていきます。できるのであればこのまま住みたいなーと思いながら。お土産でも買って帰ります。

 

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お土産やさんでは加賀屋のお土産から、和倉温泉、石川県のお土産まで揃ってます。私がその中で気になってたのは朝ごはんに出たきた、いしるにつけた明太子。ただ帰るのに時間がかかることも考えて決めたのが、ふりかけ。能登牛の美味しさが詰まったふりかけで、1500円くらいとちょっと高いけど美味しそうだったので買ってしまいました。あとは加賀屋のお菓子を買いました。

 

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外に出ると立派な松があります。これは昭和天皇がお手植えした松です。そんな貴重な松があるなんて、さすが加賀屋だなぁと思いながらもう帰る時間です。荷物はスタッフさんが車まで運んでくださり、最後の最後までお見送りをしてくれました!また贅沢な1日だったなぁ。

 

和倉温泉から能登島ー穴水へ
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松乃碧から能登空港に車を走らせます。大きく分けて2つ帰る方法があって、のと里山海道を通るか能登島を通るか。私は能登島のあののどかな感じが好きなので、ちょっと遠回りして能登島を通る道にいつも行きます。和倉温泉能登島にかかる橋は七尾湾を上から見えますし、窓を開けるともう気持ちよい風に当たりながらドライブができます。この写真は能登島を過ぎて穴水駅に行く途中の漁港で、この穏やかすぎる漁港が好きでよく通ります。釣りしたい気分です。


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橋からは夕日が綺麗に見えます。この日はあいにくの天気だったのですが、本来ならば和倉温泉全体をオレンジ色にするように綺麗な陽の光になります。ちょうど雲の切れ間から見えた光があまりにもオレンジだったので、なんかかっこよくて撮りました。今度は真っ赤な夕日を見にきたいな。

 

感想

和倉温泉は何度かきてるけど、松乃碧は別格の体験でした。特にインクルーシブであることで、気兼ねなくサービスを楽しめること。そして写真が撮りたくなる場所がたくさんあること。七尾湾が素敵すぎること!もう大満足でした。

 

加賀屋には系列がたくさんあって、松乃碧はおとな旅。加賀屋はみんなで旅館を堪能する場所。あえの風は親子。虹と海は女子旅にぴったりです。行く人が誰なのかによって泊まる旅館を変える、その旅にあった加賀屋での滞在を楽しめるなんてすごい!次友達と来た時は、虹と海に泊まろうと思ってます!